3.全国精労協に加盟しよう

 全国精労協は1990年1月の結成以来、精神医療に従事する労働者の生活と権利を守り、同時に、精神障害者の人権と適正な医療を受ける権利を守るため、活動を続けています。

 その基準は、自分の家族や友人、そして自分自身でも安心してかかえる医療内容と療養環境を作ること、人としての尊厳がそこなわれず、人権が守られる医療福祉を実現することです。

 私たちの運動の核は、一つは精神科医療「労働条件の改善、向上」です。

 そして、もう一つは「誇りある医療労働を実現する」ことです。すなわち、私たちの仕事の中身を獲得すること―労働を自分の社会的な役割を実現する場とすることです。

 労働組合の役割が、今ほど重大味をおびている時はないといえます。

 個別の病院内での労働組合の頑張りの必要は言うまでもありません。

 労働条件にしても、医療のあり方にしても、1つの病院の閉ざされた場では困難な問題が、開かれた状態で、例えば、他の病院の労働条件との比較・検討によって解決されることがしばしばあります。 

 また、個別病院内では解決できない問題もあります。広く社会のあり方や精神医療行政のあり方が問われ、その追求から、新たな解決の道が導き出されることもあります。

 大きな視野にたって問題を見据え、全国精労協は、個別病院内での解決には支援を、個別病院をこえる解決には共同行動を絶えず呼びかけてきました。

 全国精労協では3月の総会と精神医療研究懇談会、4月・7月に春闘に関連した集会、9月に中央行動(厚生労働省との交渉)、春の厚生労働省中間交渉を運動の柱として結集し、総務委員会、政策委員会を設置し、活動を続けています。

病院の内に閉じこもって悩むよりも、全国精労協に加盟して、新たな飛躍を!

(2)精神科医療現場に労働組合をつくろう ← (3) → (4)変貌する精神科医療に組合はどう対抗するか